#006 横断的?浅く広く?あいまいなFP&Aのスキルセットについて解説
こんにちは、西崎俊です。このニュースレター「FP&A Camp」では、管理会計やFP&Aについてお話しています。
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ここまでの記事では、実際の業務についてみてきました。
さて、それではそれらの業務を遂行するためには、どんなスキルが必要でしょうか?
2023年の現在では、経理であろうと経営企画であろうと求められる知識はもはや変わらないのかもしれませんが、あえて差別化をするのであれば、FP&Aは財務経理よりもゼネラリスト寄り、ということができると思います。
💎1.財務会計知識
財務会計知識はベース。
財務会計知識は、すべてのFP&Aにとって基礎的なな要素です。
FP&Aの分析範囲はとても広いですが、やはりベースとなるのは財務三表に関する知識です。
繰り返しになりますが、FP&Aの責務は分析を通じて経営や事業の意思決定プロセスに貢献することです。経営の意思決定に一番影響を及ぼす会社の数値は財務諸表になりますから、制度会計についての知識が必要なのは必然です。
そもそも、”Financial” Planning and Analysis ですからね。
また、PL/BS/CFというのは、会社を運営する上で経営者・投資家・従業員すべての間で使われる共通言語です。共通言語を使わずに、こうしたら会社が良くなりますよ!といくら説得しても、納得してもらえませんよね。
さらに言えば、FP&Aにとっては管理会計の知識がメインとなりますが、そもそも管理会計は財務会計のベースがないと理解できません。管理会計も、実務レベルではまず勘定科目表ありきです。
全ての勘定科目について、それがどんな費用なのか正体がわからなければ、なぜその費用を削減する必要があるのか、説明できません。
冗談に聞こえるかも知れませんが、
月次の会議をしていて「先月の実績で計上されてる、XXX費って中身なんなの?」
という幹部からの指摘に、しどろもどろになって誰も答えられない!
なんていうことも無くはないわけです。
財務モデリングに際しても、ドライバーとなるコストの中身がなんなのか、いちいち調べながらモデルを組むのと、背後にある計算ロジックや仕訳のつながりを完全に理解した上で組むのとでは精度もスピードも違います。
会計学と簿記は分けて考えよう
ちょっと寄り道ですが、「簿記」より先に「会計学」を学ぶべきという話を。
日本では、財務会計を学ぶ入り口が「簿記を学ぶこと」であるケースがほとんどです。
私は、それが日本人の会計や企業指標に対する苦手意識を助長してしまっている気がしています。
多くの簿記の教科書では、簡単な簿記の目的などが5ページ程度書いてあるくらいで、財務諸表の話はなく、急に売上の仕訳の話に入っていきます。
これは、目的を知らずに手段を勉強するということであり、高校生が数学や漢文に意味がないと思って勉強から遠ざかる構図と同じです。(実際には数学も漢文もたくさん活かす場面があります。)
簿記はあくまで、「財務諸表を作成するために必要な、取引の記録(帳簿)をつけるための技術」です。
つまり、会計学の全体像と財務諸表を作成する目的を知らずに簿記の勉強を始めるのは、
「大胸筋を肥大させる」という目的を知らずに、「ベンチプレスのフォームについて」トレーニングを受けるようなものです。そりゃあ、「え、なんでこんな辛いことしなきゃいけないの?」ってなりますよね。
ちゃんとした会計学教育の現場では、簿記論を学ぶ前に、必ず「なぜ財務諸表を作成するのか」や、「財務諸表のつながり」を勉強してから簿記論に入ります。欧米ではもちろんのこと、日本でも経営・商学・会計系の大学ではそのようにカリキュラムが組まれています。
日本では「簿記検定」が専門分野の人以外にも広く普及しており、社会人ならとりあえず簿記をとっておけというような言説も多く見受けられます。(会計の専門職でもないのに帳簿をつける技術を知っている人がこれだけ沢山いるというのは、世界的に見ても特殊な事象なのではないでしょうか?)
その結果、会計学を学ばずに仕訳から勉強しだす人がたくさん生産されていくのですが、これは教育側にとっても、学ぶ側にとってもとても不幸なことです。
余談が長くなりましたが、伝えたかったのは、
FP&Aに必要なのはまず会計学の基礎をしっかり理解していること。その後に仕訳が切れること。だという話です。
FP&Aにとってより重要なのは、個別の複雑な論点に対して深い知識というよりは、財務三表のつながりを理解してモデルを構築する能力だということをぜひ押さえてほしいと思います。
特に、欧米の会計教育と国際会計基準のスタンダードになっている、BSアプローチについてはぜひ頭に入れておくべきでしょう。
とはいえ仕訳もやっぱり大事。
とはいえ、財務三表のつながりを深く理解するには、やはり「仕訳」を学ぶことも必須です。
財務モデリングの入門書などには、仕訳の話がほとんど出てこないものもありますが、ある勘定科目の対照科目が何になるか瞬時に出てこなければ、実務ではモデルが作成できません。
最低でも、簿記2級レベルの知識は持っておくのが良いでしょうね。
何やってるかよく分からなくてもベンチプレス100kgあげれるようになっていたら、いつの間にか身体はマッチョになっているのと同じですね。
ただ、私が伝えたいのは、会計学→簿記という順番で勉強したほうが、絶対に効率がよく、面白いので苦手意識も持ちづらいということなのです。
財務会計のスキルレベル 初級・中級・上級
FP&Aにとって必要なスキルレベルを3段階に表してみました。あくまで目安ですので参考程度にお願いしますね。
初級
簿記3級レベル
PL,BSがわかる
財務会計の基本的な用語や原則、仕訳の基礎を理解している。仕訳帳や元帳への記載ができる。
中級
簿記2級レベル
CFがわかる
期末調整や一時的な調整に関する知識
上級
簿記1級レベル
連結会計、減損会計、企業結合の知識など複雑な論点についての知識
🏦2.管理会計・コーポレートファイナンス知識
管理会計はFP&Aのコアスキル
FP&Aにとってコアとなるスキルが、管理会計です。
財務会計と管理会計の違いはなんでしょうか?
よく言われるのが、以下のような事柄ですね。
財務会計は…
投資家に情報を開示するための、「外部のため」の報告
今までの実績を報告する「過去」の報告
管理会計は…
経営をどう運営していくべきか考えるための「内部のため」の報告
実績を分析して将来の行動につなげるための「未来」の報告
実際には両者がクロスオーバーする領域もたくさんありますが、基本的な違いは上記にあるといって良いでしょう。
管理会計の知識というのは、財務会計ほどではありませんが、多くの偉大な先人たちによってかなりの部分が体系化されています。
例えば、私もバイブルとして手元に置いてある櫻井通晴先生の『管理会計』は合計1,000ページ弱にも及ぶ大著です。
本書の中では、
利益管理のための管理会計
原価管理のための管理会計
経営意思決定のための管理会計
戦略策定のために管理会計
という形で構成されています。
損益分岐点分析
費用を固定費と変動費の分解
…
など詳細に記載されています。
テキストはあるが、実務経験も重要
管理会計はテキストは多くありますが、実務経験も非常に重要になってきます。
実務上は、固定費と変動費は教科書通りに分類できることはほとんどないでしょう。
財務シミュレーションについても、たとえば事業別に評価を行う場合は正しくコストや投下資本が配賦できているか?そもそもマスターデータは正しくメンテできているか?などの困難がたくさん出てきます。
財務会計の知識が、「正しい基準というものがまずあって、それを理解してその通りに記帳ができるようにする」引き出しだとすると、
管理会計の知識は「正解の基準がない中で回答を出すための試行錯誤の答えをいくつも出していくため」の引き出しといえます。
使えるツールはたくさんあるにこしたことはないですよね。
管理会計のスキルレベル 初級・中級・上級
初級
原価を計算する基本的な方法がわかる。
中級
損益分岐点分析、ジョブ原価計算、プロセス原価計算などの管理会計方法論を扱うことができる。
基本的な予算作成のスキルを持ち、収益予算や支出予算を立てることができる。
上級
コーポレートファイナンスの知識(企業価値評価、WACC、NPV、IRR)を持ち、財務三表の分析を元に、企業価値の向上に関する助言を行うことができる。
🛳️3.経営戦略やマーケティングに関する知識
FP&Aは経営陣のサポート役
管理会計とはすなわち業績の向上を目的としているので、経営戦略に密接に関わりがあります。管理会計の教科書にも、経営戦略の話は多く出てきます。
経営目標の理解:FP&Aは経営層の意思決定をサポートするため、経営戦略や目標を深く理解することが必要です。この知識があると、財務計画や予測が経営目標に沿ったものとなります。
FP&Aは経営層と話すことも多いので、ハイレベルな経営方針の話題がよく出ますし、経営戦略やマーケティングの知識があると、そのアドバイスの質が向上します。
市場の動向との整合性:マーケティングの知識を持っていると、市場の動向や競合の状況を理解し、それを財務計画や予測に反映させることができます。
収益予測の正確性:新製品のローンチやマーケティングキャンペーンの影響を正確に予測するためには、マーケティングの知識が必要です。
リスクの特定と評価:経営戦略やマーケティングの取り組みにはリスクが伴います。FP&Aはそのリスクを特定し、その影響を財務的に評価する役割も持っています。
予算の最適化:経営戦略やマーケティング活動に関連する予算の最適化を行う際、これらの領域に関する知識があると、より適切な資源の配分や投資の優先順位を決定することができます。
非常に射程の長いスキルセットであるとともに、資格などで目に見えた形で表現しづらく、実務経験が物をいう領域にもなります。
経営戦略やマーケティングに関する知識のスキルレベル 初級・中級・上級
初級
SWOT分析、競争優位、BCGマトリックスなどの基本的な経営戦略の用語と概念を理解している。
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、マーケティングミックス(4P)などの基本的なマーケティングの用語と概念を理解している。
中級
上記の戦略モデルを実際に使用し分析できる。内外部の情報を基にした戦略的な判断や意思決定ができる。
経営戦略やマーケティングに関する職種の実務経験が3〜5年ある。
上級
組織のビジョン・ミッションを基に、長期的な戦略を策定し、その実行プロセスを設計・推進できる。
経営戦略やマーケティングに関する職種の実務経験が5〜10年以上ある。
を学ぶために有益なコンテンツ
経営戦略の本はたくさんありすぎて
🗝️4.会計システム, ERPについての知識
ERPを知ることはビジネスプロセスを知ること
4つ目は会計システムや、ERP( Oracle Hyperionや、SAP ERP)についての知識です。
なぜたくさんのERPソリューションがある中でSAPやOracle ERPがこれほど多くの企業で使われているのでしょうか?
それはSAPやHyperionを実装することは、単にソフトウェアを導入するということではなく、世界標準のビジネスプロセスも導入するということだからです。
すなわち、SAPを勉強することは、高度なビジネスプロセスを学ぶということでもあります。
これは、会計の知識や経営戦略の理論とはまた別の、とても実務的な知識としてFP&Aパーソンの血肉となるものです。
では、どうしてFP&AにとってERPや会計システムの知識が重要なのでしょうか?
私の考える理由を以下に列挙します。
1.データの整合性と信頼性: ERPや会計システムは、組織全体でのデータの集約や整合性を確保するためのものです。FP&Aが行う分析や予測の精度は、使用されるデータの質に大きく依存します。
2.効率的なデータ取得: FP&Aプロフェッショナルは、企業の財務状況を迅速に理解し、ステークホルダーに提供する必要があります。ERPや会計システムの知識があると、必要なデータを効率的に取得・整理することが可能となります。
3.システムとの連携: 財務計画や予算の策定時に、実際の業績データと計画データを比較分析する場合、ERPや会計システムとの連携が不可欠です。この連携をスムーズに行うためには、それらのシステムの構造や仕組みを理解する必要があります。
4.プロセスの最適化: ERPや会計システムの知識を持つことで、FP&Aのプロセスをさらに効率化したり、新たな分析手法を導入したりする際の参考となります。
5.誤解やミスの防止: ERPや会計システムに関する知識を持っていることで、データの取得や解釈の際の誤解やミスを防ぐことができます。
6.コミュニケーションの円滑化: FP&Aは他の部門やステークホルダーとのコミュニケーションが頻繁に行われる部門です。ERPや会計システムに関する知識があると、IT部門や会計部門とのコミュニケーションがスムーズになります。
ERPにおいては、財務諸表データだけでなく、ビジネスのプロセス全てが構造化・データ化されています。
それゆえ簿記や会計の概念に精通している人であっても、ERP特有の用語や仕組みを理解するのにはある程度の時間が必要です。
例えば、SAPでいえばGR/IRの概念。Plan Cost, Committed Costの概念。受注伝票と売上処理の関係。帳簿には出てこない多くの仕組みに出会います。
これらと財務会計・管理会計の知識をつなげながら、会計を中心とした企業活動の全体像を理解することで、改善すべき点はどこにあるのかを見つけ出し、有効な提案が出せるようになります。
もちろん会計だけでなく周辺システムの知識もプラスになります。
CRMや、HRISなど。
ERPのスキルレベル 初級・中級・上級
初級
社内のマニュアルなどを見ながら、入出金登録、消し込みなどができる
マニュアルを見ながら参照トランザクションをダウンロードして、レポートを作成することができる
イレギュラー処理や修正が発生した時に、上司の確認を仰ぎながら伝票起票ができる
中級
自分の会計知識と業務知識に照らし合わせて、上司の指示なしに「あるべき姿」を描くことができ、それに沿って伝票の起票やマスタ登録等を変更できる
自動仕訳できられる仕訳の仕組みを理解し、ロジックを理解している
会計上未消込になっている伝票の調査や、レポート集計が合わない場合の原因調査が自分で完結できる
上級
四半期、年次等で行われる締め業務、設定見直しプロセスなどを監督・リードできる
社内の新規プロジェクトやM&Aに伴うERPの再編成・会計基準の変更に伴う改修のプロジェクトに参加し、実務サイドとしてIT部門やコンサル会社とプロジェクト推進ができる
📊5.BIツール、SQLなどデータ分析に関するスキル
最近のファイナンス職ではexcelが使えることはほぼ当たり前で、それプラスで必要になってきています。
マクロを勉強するより、BIを勉強したほうが絶対に良いです。excelの先生になりたいなら別ですが、今後のFP&Aの現場ではBIを使うのが当まえになると思います。
私も一時期マクロでの自動化にはまったことがあります。
しかし、今振り返ってみるとあまり本質的なスキルではなかったなと思います。
Googleのファイナンスアナリストの求人では、SQLの知識が要件として記載されています。
最近ではpythonで自動化や分析を行ったりできる人材も重宝され始めていて、最先端のファイナンス組織では需要の高いスキルです。
スプレッドシートを離れ、多様な種類のツールを使いこなせる人ほど、年収がどんどん上がっていきます。
データ分析のスキルレベル 初級・中級・上級
初級
Excelが十分に使いこなせる(VLOOKUP, INDEX, MATCHなどの関数)
BI ツールに関する基本的な知識(Tableauであれば各種のグラフ作成、Desktop Specialist資格)
SQL:SELECT、FROM、WHERE句を使用してデータの取得ができる。
中級
BIツールの応用的な知識(TableauであればLODの理解、Data Analyst資格 )
SQL:サブクエリやWINDOW関数を使用して分析に必要なデータが抽出できる
上級
pythonによるデータ分析やレポートの自動化
SQL:クエリの最適化、データベースのパフォーマンス監視などができる
🍩6.データに基づいた問題解決スキル
ここから、ソフトスキル寄りの話です。
問題に対して仮説を立てて、検証し、解決策を提案する能力ということですね。
いくらexcelやデータに関する高度な知識があっても、データを分析して事業の発展に向けて具体的な指針を与えることができなければ、知識を活用できているとは言えません。
しかし、仮説を立てる能力というのはかなり「暗黙知」なところがあります。
どうやったら仮説を立てれば良いかさえ分からないことがあります。
分析→仮説→分析→検証
私はどちらかというと、仮説を立てる前にとりあえず数値を色んな切り口で分析してみるというスタイルが好きです。
いきなり仮説をたて始めても、最初のうちはそもそも間違った方向に問題しきが向きがちです。
実際の数値を色々と見てみて初めて、その分野に関する有効な仮説が立てられるようになります。
問題解決スキルのスキルレベル 初級・中級・上級
初級
簡単なグラフやチャートを解釈し、その背後の意味やトレンドを理解する。
シンプルな統計(平均、中央値、標準偏差など)を計算・解釈できる。
上司の助言の元、変数間の関係や相関を認識し、因果関係の仮説を立てることができる。
中級
異なるデータソースを統合して、統一的な分析を行うことができる。
上司の監督なく、データの分析と課題に対する仮説設定ができ、それに対する解決案を提示することができる。
上級
機械学習や統計的モデリングを使用して、予測や分類の問題を解決する。
多変量分析や時系列分析などの高度な手法を使って、データのパターンやトレンドを詳細に分析する。
pythonやRなどのプログラミング言語を使用してデータ解析やモデリングを行う。
💬7.コミュニケーションスキル (データビジュアライゼーションとストーリーテリングなどを含む)
コミュニケーションスキルの本質は、お互いの情報のギャップを推測して埋めることができる力。
FP&Aの場合、分析したデータをストーリーにして、効果的な示唆を与えられるかどうか、というのも重要なポイントになってきます。
これに関しては、実際転職の面接などでどう判断されるかは難しいポイントです。
なので、誰相手にプレゼンをしたことがあるのか、ということが判断材料になったりします。
会議は部内の人とだけなのか、社外の関係者との渉外業務をやったことがあるか、顧客への営業経験があるか、CXOや事業部長クラスにプレゼンをしたことがあるか、などですね。
5→6→7はひと続きのセット、フィードバックループとしても捉えることができます。
コミュニケーションスキルのスキルレベル 初級・中級・上級
初級
グラフの目的や適切なデータの表現方法についての基本的な理解を持つ。
同じ前提知識を共有している人(部署内など)に対してなんらかのプレゼンテーションを行い、自分の意見の説明や提案ができる。
中級
同じ前提知識を共有している人(部署外の人間や顧客など)に対して論理的に自分の意見や提案を伝え、相手を納得させる能力。
議論の場で適切に関連する質問や発言を行い、ディスカッションを深化させることができる。
上級
紛争や対立する意見がある場面で、コミュニケーションを通じて解決策を見つけ出す能力。
異なる文化や背景を持つ人々とのコミュニケーションを効果的にとる能力。
特定の分野において高度な知識を持つ人(専門職・エグゼクティブなど)に対して、行動指針の提案をし、反対意見については適切なオブジェクション・ハンドリングができる。
ビジョンや目的を明確に伝え、他者を動機づけ、チームや組織の方向性を導くリーダーシップ。
🇬🇧8.英語力
これは、人によっては必須ではないかもしれないが、あって損はないし、英語ができると平均年収が100万円〜300万円上がる印象。
そもそも、FP&Aが職種として用意されているのは現状外資系が多いため、オーソドックスなFP&A業務を体験するには、やはり英語があるに越したことはないです。
また、情報収集力の面でも、英語ができた方が圧倒的に有利です。
会計を学ぶ上で英語ができると概念がわかりやすいというメリットもあります。
英語力のスキルレベル 初級・中級・上級
初級
業務に関するマニュアルや社内文書が読める
TOEIC 〜600点
中級
TOEIC 600〜930点
英語での会議に参加し、内容を理解することができる。また、質問や発言ができる。
上級
TOEIC 930点〜
英語での会議をファシリテートし、方向性を決定づけることができる
🐧まとめ
もちろん、これ以外にもビジネスパーソとして必要なソフトスキルはたくさんあります。FP&Aでもマネージャーになれば交渉力やリーダーシップなどの話も入ってきますよね。今回は全てのFP&Aにとって必要な、コアとなるものに絞って解説してみました。
1〜4がKnowledgeだとすると、5〜8はSkillの話ということもできます。
知識は通常インプットを通じて習得されるものですが、スキルは知識を特定の状況に応用する能力です。スキルはインプットとアウトプットの組み合わせ、そして繰り返しの練習を通じて獲得していく必要があります。
自分がどのレベルになっても、どちらかに偏ることのないよう意識していきたいものですね。
自分のスキルセットについて、今自分はそれぞれどのレベルにいるだろうか?
考えてみましょう。
レーダーチャートにしてみるとわかりやすいですよね。
私の場合はこんな感じです。自己評価高すぎな気もしますが、まあ一応31歳で1,200万もらっているので、それなりのスキルはあるんだと思います。
得意なところを伸ばすもよし、苦手なところを補っていくもよし。
ゲームのキャラを育成するくらいの感覚でいると、気楽で良いですよね笑
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