#019 FP&Aは20代で年収1,000万円に普通に届く、コスパの良い職種
こんにちは、西崎俊です。「FP&A Camp」では、管理会計やFP&Aについて情報を発信しています。
今回は、FP&Aの年収相場についてお話ししたいと思います。
以下の記事でも紹介したように、FP&Aはバックオフィスの中でも年収レンジが高い職種といえます。
💰FP&Aの年収相場
2024年現在、日本国内でのFP&Aの年収相は、求人サイトなどを見る限り、ざっくり以下のような年収相場になっています。
シニアスタッフ 700万円 〜 1,100万円
マネージャー 1,000万円 〜 1,600万円
ディレクター 1,500万円 〜 2,500万円
これは私が転職サイトを確認したり、日々エージェントから送られてくる非公開求人の情報を総合したものです。
別のソースを。
大手転職エージェントのロバートハーフでは、ポジション別の年収相場を公開しています。
一例として、FP&Aマネージャー(大企業) の給与を1,150万円 〜1,600万円と記載しています。
これは、私の感覚とも一致していますね。
現在私は大企業のマネージャーで年収が1,150万円なので、このランク帯の中では一番下の方、ということになりますね。(笑)
まあ私はまだマネージャーになったばかりですし、納得の金額です。
私の会社ではグローバルで決められた給与レンジがあります。
マネージャーの中でも2段階あり、その中でもさらに数百万円の幅があるらしいです。
まだまだこれから伸び代はあると思っているので、がんばって昇進したいと思います。
西崎の詳細プロフィールや年収推移などはこちらから↓
外資の中小企業や、大企業でも日系の企業だと、ここから5%から15%ほどダウンするような感じでしょうか。
この数字はあくまで日本国内のものです。アメリカではもう2倍〜3倍くらいの水準になってますね。
スタッフレベルでも$130k/yearとか普通になっきています。(そして為替変動恐しいですね。)
みなさんはGlassdoor登録していますか?欧米版の転職口コミサイトです。
いろんな会社の年収や福利厚生などについて、生の情報を見ることができます。
Glassdoor
本社の変化って、本国から徐々にブランチに広がっていくんですよね。
社長が変わって雰囲気が良くなったとか、どこの部署でリストラがあったとか...
外資系の会社の場合は日本の口コミにプラスして、本社の口コミもチェックしておくのがおすすめです。
いやーしかし、改めて思いますが、やはり経理や営業事務の仕事と比較してもかなり高い給与水準ですよね。
しかも、FP&Aは近年最も給与の上昇幅が大きい職種の一つでもあるそうです。
AIが進化し、単調作業の多い職種は淘汰される時代になっています。
今後もFP&Aが重要視されるトレンドはしばらく続きそうですね。
💎FP&Aの年収相場が高い理由
では、なぜFP&Aの年収相場は高いのでしょうか?
その1:そもそも外資系にしかなかった職種だから
FP&Aという職種はそもそも欧米の企業では普通ですが、日本にはあまりないポジションです。
そもそも外資系企業は日系企業よりも全体的な給与水準が高いのは、皆さんもご存知ですよね。
ですので必然的に、FP&Aの給与レベルも高くなります。
特に、FP&Aは多くの外資系企業で重要なポジションと考えられていますので、社内の他の職種に比べて給与テーブルが高く設定されていることが多いです。
その2:部下なしだけどマネージャークラス
FP&Aの求人でよくあるのが、
FP&A ハンズオンマネージャー
というタイトルです。
FP&Aの場合、普通にハンズオンなのに、役職としてはマネージャーという職位を用意することが多くあります。
ハンズオンというのは、手を動かすポジションであり、普通にExcelやBIで資料作成や数値分析を行うことをイメージしてください。
スタンドアロンというのは、いわゆる部下なしのマネージャーですね。
プラミッド型のヒエラルキー組織が当たり前の日本企業ではなかなか考えられないことかもしれませんが、部長や課長クラスだけど部下がいないというポジションになります。
なぜハンズオンなのにマネージャーの職位が用意されるのかというと、
1️⃣FP&Aの通常業務は高度な専門職だから
2️⃣FP&Aは部門別に横串で動くことが多く、部内でのヒエラルキーがフラットになりがちだから
3️⃣ファイナンスビジネスパートナーとして、職位が上の人と一緒に仕事をするから
といったことが理由になります。
特に、2番目の理由は経験者なら共感いただけるのではないでしょうか?
ファイナンスとしてチームはあるんだけど、個人商店の集まりな感じ。
3番目もあるあるだと思います。
だからといって別にFP&Aのスタッフは年齢層が高いというわけではないんですよね。
私もそうだったのですが、なぜかFP&Aの世界では、26,7歳の若手が50代の役員や本部長クラスの人と会話したり、ビジネスパートナーとして一緒に仕事をするのが普通です。
若いうちからエグゼクティブクラスの人と会話する経験が詰め、かつ給与もたくさんもらえるというのが、FP&Aの魅力です。
その3:マーケットに人材が少なく、希少価値が高いから
私も採用する側にまわってから特に思うのですが、日本のFP&A人材って本当に希少です。
そもそも前述のとおり外資系にしかない職種なので、FP&Aという職務の経験者がそもそもすごく少ないです。
ただ、FP&Aというタイトルではなくとも、似たような職務経験がある人ってそれなりにいるはずなんですよね。
経理で管理会計をやっていたり、営業事務で数値集計をやっていたり、そういった業務経験がある人は、FP&Aの採用対象になり得ます。
もちろん、未経験でもポテンシャルをみて採用されることは普通にあります。
実は、自分がFP&Aに適性があることを知らないだけで、
応募していない、あるいは敬遠しているという人も多いのではないでしょうか?
上で述べているように、FP&Aは確かに比較的専門性が高く、会社でも重要視されるポジションではあります。
しかし、年収の割には、プレッシャーが強かったり、すごく高度なスキルが求めらるたりするかというと、そうではないというのが私の考えです。
それ以上に、「マーケットでの人材の少なさ」がこの職種のコスパを上げているように思います。
あまり難しく考えず、ぜひ一度、転職エージェントなどに相談してみてはいかがでしょうか?
私がこのサイトを始めた理由の一つでもあるのですが、ぜひもっと多くの人にFP&Aと言う職種の面白さ・重要さを知ってもらい、もっとFP&A職に応募する人が増えて欲しいと思っています。
🗼日系企業のレンジも上がってきている?
以前は外資系にしかなかったポジションですが、最近は日本の企業もFP&Aというタイトルで募集をかけているのを多く見かけるようになりました。
ソフトバンク、資生堂、リクルート、富士通、などなど…
そして、コロナ禍以降、日系企業でも外資並の水準をオファーする会社が増えてきているように感じます。
特に、ソフトバンクなんかは本気でGAFAと人材を取り合おうとしている感じがしますね。
また、大企業だけでなくメルカリやDeNAなどの急成長企業などでも、似たような水準のオファーを見るようになりました。
新興の企業では組織もまっさらな状態から構築していくため、創業時からFP&A的な組織を作っていると聞きます。
FP&Aの重要性を理解して早期から投資している会社が多いということですね。
🪶まとめ
今回はFP&Aの年収相場についてお話ししました。
FP&Aは給与レンジの割にはワークライフバランスもとりやすく、コスパの高い職種です。
気になっている方はぜひFP&Aへの転職を検討してみてください。
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